交通事故の加害者となった場合、法律上はどのような責任を負うことになりますか?

交通事故の加害者は、(1)刑事上の責任、(2)民事上の責任、(3)行政上の責任の三つの責任を負うことになります。

まず、(1)刑事上の責任として、刑法や道路交通法上の刑罰を受けます。

例えば、被害者が怪我をしたり亡くなったりした場合には自動車運転過失致死傷罪(刑法211条2項)に問われ、7年以下の懲役若しくは禁固又は100万円以下の罰金の刑が科せられます。

アルコールやスピード違反、信号無視などの危険な運転が原因となった場合には危険運転致死傷罪(刑法208条の2)に問われ、更に重い刑が課せられます。

なお、罰金刑は行政処分としての反則金とは異なるものであり、前科となります。

次に、(2)民事上の責任として、事故によって人に怪我をさせたり物を壊したりした場合に治療費や修理代などを支払う損害賠償責任を負います(民法709条)。

つまり、交通事故によって被害者に与えた損害をお金で償うのです。

被害者が亡くなった場合などの損害賠償額は相当高額となりますので任意保険に加入していないと大変なことになります。

最後に、(3)行政法上の責任ですが、交通事故の程度によって点数が付けられ、運転免許の停止や取消の処分となることがあります。

行政処分は公安委員会によって行われるものです。

なお、平成21年6月1日の道路交通法改正により、違反点数が大幅に引き上げられたほか、免許の再取得ができない欠格期間が最長10年に延長されましたので、お気をつけ下さい。


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