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連続で交通事故にあった場合の賠償額は?
連続で交通事故にあった場合の賠償額はどうなるのでしょうか。
第1事故の影響がある状態で、第2事故が発生した場合のことです。
このような場合、既往症による減額と同様、賠償額が減額されるのでしょうか。
この点、以下の裁判例が参考になります。
京都地裁平成22年3月30日判決
第1事故、その5か月後の第2事故に後に生じた、原告の右上肢痺れ、冷感、巧緻障害等は「頑固な神経症状を残すものとして等級表第12級に該当する」と認定し、原告には約10年前の事故による12級後遺障害に伴う疾患もあったが、これも原因となって生じたものとして、第1、2事故との間に相当因果関係があると認定しました。
ただ、「疾患があったことが本件事故後における原告の症状に大きく寄与した」として「休業損害、後遺障害逸失利益、傷害慰謝料及び後遺障害慰謝料」について「50%減額する」と認定しました。
東京地裁平成17年3月24日判決
乗用車を運転中、被告運転の乗用車に軽微追突され(第1事故)、通院中の3か月3週間後、タクシーに同乗中、乗用車と衝突(第2事故)された原告について、12級12号後遺障害を残し、10年間14%の労働能力を喪失したとしましたが、第1事故の5年前、バレリュー症状により12級後遺障害となっていたこと、この後遺障害は軽減しているとはいえ残存していたことと心因性の素因で50%減額を適用しました。
また、第1事故はバンパーにわずか打疸を認める軽微な追突に対し、第2事故は低速とはいえタクシーにもそれなりの損害が生じた衝突事故である等として、第1事故10%、第2事故90%の寄与割合としました。