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脳脊髄液減少症と交通事故
交通事故で脳脊髄液減少症とは、何でしょうか。
いわゆる「むち打ち症」の患者の中でめまい、耳鳴りなどの自覚症状が主で、他覚所見がないにもかかわらず、症状が長期化し、日常生活に著しい支障があるかたは少なくありません。
これらの症状に対し、近時、事故を原因として脳脊髄液が減少し、その圧力が低下したために起こるとの医学的説明がなされ、それらの原因に対する治療法が効果を示す例も認められたとして、注目を集めています。
これが、低髄液圧症候群あるいは脳脊髄液減少症と呼ばれています。
脳脊髄液減少症は、従来、注射針による麻酔、特に脊髄穿刺による麻酔後に、穿刺部分から髄液が漏出して、頭蓋内、脊椎腔内の髄液圧が低下することにより、それまで浮力によって脳脊髄の自重を減少させたり、神経根の緊張を和らげるなどしていた機能が失われ、脳の位置がずれたり、痛みを感じる血管組織等が牽引されたり圧迫されて、頭痛等の多彩な症状を出現させると考えられてきました。
しかし、最近では交通外傷や打撲による労働災害、激しい運動などによる外傷のほか、激しいせき、航空機搭乗による気圧の急激な変化、自宅でのしりもち、頸部・体幹のねじれなどが原囚で髓液漏出が起きる可能性が指摘されています。
頭痛、耳鳴、光過敏のような複数の症状が組み合わさっていることや、長時間にわたって頭部を起立した状態の姿勢でいると症状が悪化し、横になると症状が緩和するという特徴があるときに脳脊髄液減少症が疑われることになります。
但し、専門の医師・研究者からも、脳脊髄液減少症の診断は極めて困難であることが指摘されています。