自転車事故の保険を弁護士が解説

自転車による交通事故の場合、自動車と比較して重大な事故になることがあります。

自転車は、自動車と異なり、運転者の体が車外に出ていることから、交通事故に遭った場合、衝突による衝撃を身体に直接受けるため、怪我の程度が大きくなってしまう場合があります。

また、自転車事故は、

・加害者が保険未加入の場合が多い

・加害者の資金力不足で損害賠償請求が難しい場合がある

・後遺障害認定機関が無いので被害者の立証の負担が大きい

などの特有の問題点があります。

以下で、自動車事故の保険をご説明します。

自転車保険とは?

自転車保険とは、個人賠償責任補償が特約で付く傷害保険又は個人賠償責任保険のことで、自転車運転中の怪我で入院・通院した場合のご自身の補償と、相手に怪我を負わせてしまった場合の損害賠償に備えられます。

「自転車保険」という呼び方は保険会社によって異なり、自転車事故以外の補償にも対応しています。

自転車保険の補償内容

自転車保険の主な補償内容は、以下です。

①被害者となる場合(自分の怪我や死亡に備える)

自転車事故で入院や手術が必要になったときや死亡したとき、給付金を受け取ることができます。

②加害者となり責任を問われる場合(他人の怪我や死亡、物の破損に備える)

自転車事故で他人や他人の物を傷つけ、損害賠償を請求されたとき、給付金を受け取ることができます。

③その他

事故を起こしたときの示談交渉サービスや、トラブル発生時のロードサービスなどがあります。

上記①~③の補償のうち、高額な賠償金の支払いを命じられたときには、上記②「加害者となり責任を問われる場合」の補償が重要です。

なお、最大でいくらの給付金が得られるかもポイントとなります。

自転車保険にも様々な種類がありますので、加入を検討する際には、補償内容が自分のニーズに合っているかどうかを確認する必要があります。

自転車保険の種類は?

自転車保険の種類は、主に以下です。

自転車の個人賠償責任保険

自転車に乗っている際に事故を起こし、加害者となった場合、重い損害賠償責任を負うケースがあります。

自転車事故により、高額の損害賠償責任を負うことになってしまうリスクには、「個人賠償責任保険」で備えることができます。

個人賠償責任保険とは、個人またはその家族が、日常生活で誤って他人にケガをさせたり、他人の物を壊したりして、損害賠償金や弁護士費用などを負担した場合の損害を補償する保険のことをいい、自転車事故も補償対象になります。

なお、仕事中の事故など補償の対象外となるケースもありますので、免責となるケースについては保険会社に詳細を確認しておきましょう。

また、個人賠償責任保険の被保険者は、「生計を共にする同居の親族」となっている場合があります。

その場合、家族一人ひとりがそれぞれ加入する必要はなく、世帯主が契約すれば子どもが起こした事故も補償されます。

また、子どもには「生計を共にする別居の未婚(これまでに婚姻歴のないこと)の子」が含まれると解釈される場合があります。

その場合、例えば、進学のため、同居せず仕送りを受けながら下宿などをしている子どもも補償の対象となります。

個人賠償責任保険は、自動車保険や傷害保険などにセットして加入する場合、保険料も月額数百円程度であることが多いです。

ご自身やご家族が加入している自動車保険や傷害保険などで、すでに個人賠償責任補償がカバーされている場合がありますので、補償が重複しないかを、まずは確認してから加入を検討しましょう。

自転車の傷害保険

自転車に乗っている際の事故で、怪我をするリスクをカバーできる保険の一つに傷害保険があります。

傷害保険とは、「急激・偶然・外来の事故」によって「人の身体に傷害(ケガ)」が生じ、入院や通院をしたり、後遺障害を負ったり、死亡した場合などに保険金が支払われる保険のことをいいます。

一般的に自転車事故によるケガは、傷害保険の補償の対象となります。

火災保険や自動車保険等の特約で加入する場合の注意点

近年は、個人賠償責任保険が単体の商品として販売されることは少なくなっていますので、火災保険や自動車保険、傷害保険などに特約として付けるのが一般的です。

但し、個人賠償責任補償を特約で付ける場合、注意をしなければならないことがあります。

それは、主契約である火災保険や自動車保険などを解約すると、特約で付けた個人賠償責任補償も一緒に無くなってしまうことです。

そのため、引っ越しをして火災保険に加入し直したり、自動車が必要なくなって自動車保険を解約したりする場合、自転車事故などによる損害賠償のリスクに備えるためには、また別の個人賠償責任保険に加入しなければなりません。

自転車事故の保険はなぜ重要?

近年、自転車と歩行者の衝突、自転車同士の衝突など、自転車の運転者が加害者又は被害者となる事故が増加しています。

自動車事故については、加害者が任意保険に加入していることが多く、そうでなくても自賠責保険から最低限の治療費等を支払ってもらえるのが通常です。

しかし、自転車事故では、保険に加入していないことが多く、加害者が学生や無職者だと、損害を賠償する十分な収入や財産がなく、最悪のケースでは、損害賠償が1円も支払われないという場合もあります。

以下、詳細、ご説明します。

加害者が保険未加入の場合が多い

自動車の場合には、保険(自賠責保険及び任意保険)に加入していることが一般的です。

自動車については、「自動車損害賠償保障法」(自賠法)という法律が適用され、賠償責任保険(自賠責保険)の契約が義務づけられています。

また、自賠責保険の支払額には上限があるため、多くの自動車保有者は、自賠責保険だけでは損害賠償額の全部をまなかえない場合のリスクに備えて、「任意保険」にも加入しています。

そのため、事故が起きた場合には、保険会社が治療費や慰謝料等の賠償金を支払っています。

しかし、自転車の場合には、自動車とは異なり、加害者が保険に加入していない場合があります。

自転車による事故の場合、自賠法の適用はなく、法律で保険の締結が義務づけられているわけではありません。

自転車は、自動車と異なり、運転者の体が車外に出ていることから、交通事故に遭った場合、衝突による衝撃を身体に直接受けるため、怪我の程度が大きくなってしまう場合があります。

また、自転車は様々な種類があり、スポーツ自転車のような高速度で走行可能な自転車と歩行者が衝突した場合には、歩行者が重篤な傷害を負うこともあります。

従って、大きい怪我で保険が適用できないとなると、治療費など賠償金をどのように捻出するかなど、大きな問題が生じてしまいます。

加害者の資金力不足で損害賠償請求が難しい場合がある

そして、自転車事故に適用可能な保険が全くない場合には、加害者個人が賠償金を支払わなければならないため、加害者が賠償金を支払う資力を有しているかどうかが問題となります。

加害者に対して訴訟を提起して勝訴判決を得たとしても、加害者に資力が全くなければ、賠償金を十分に回収することはできないです。

そのため、例えば、加害者が未成年である場合には、通常、賠償金を支払うことのできる資力を有するとは想定できないため、加害者の年齢によっては親権者の責任を問えるかどうか検討する必要もあります。

また、加害者が業務中である場合には、勤務先に対する責任を問うことはできないか検討する必要もあります。

自転車保険の加入は必須

自転車事故の損害賠償は高額になる可能性があり、このリスクに対して預貯金等の自己資金のみで対応することは限界があります。

また、損害賠償責任に加えて自分自身のケガの治療費等にもお金が必要になることも考えられます。

自転車は気軽な乗り物である一方、このようなリスクと隣り合わせであることを考えると、自転車事故への備えは必須といえます。

多くの自転車保険には、自分自身のケガに備える補償とともに、他人への損害賠償責任リスクに対応できる「個人賠償責任補償」がセットされています。

但し、自動車保険や火災保険に加入されている方は、特約として個人賠償責任補償がセットされていて、既に個人賠償責任補償についても加入済みの場合があります。

また、子どもについては学校等が用意している総合保険で個人賠償責任補償がカバーされている場合もあります。

補償が重複しないように確認した上で、自転車保険の加入を検討しましょう。

自転車事故が発生したらまず保険を確認

最近では、自転車事故に関する裁判のニュースが報道されるなどしたことから、自転車事故による損害賠償責任に備えるため、「個人賠償責任保険」などに加入する人も増えてきました。

一部の自治体(例えば兵庫県)では、自転車について賠償責任保険の締結が義務づけられるという動きも出てきています。

また、加害者が加入している別の保険(火災保険など)に、「特約」として個人賠償責任保険が付加されている場合もあります。

また、保険の内容によっては、被害者が人身傷害保険に加入していれば、歩行中の自転車事故に人身傷害保険が適用できる場合もあります。

なお、歩行者が通勤中ないし業務中の場合には、労災保険が適用されることにより、治療費、休業損害等を一定程度カバーすることはできますが、労災保険ではいわゆる慰謝料の給付を受けることができない等の問題があります。

自転車事故が発生したらまず保険を確認するようにしましょう。

兵庫県尼崎市は自転車保険の加入が義務付けられています

重大な自転車事故で高額な賠償金を請求されるケースが増えています。

被害者保護と加害者の経済的負担の軽減のために、自治体による自転車保険加入の義務化が進んでいます。

「自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」により、兵庫県で自転車を利用する場合、保険等(自転車事故により生じた他人の生命又は身体の損害を保障することができる保険又は共済)に加入しなければなりません。

まずは、現在加入している保険などを確認し、加入していない方は、自分に合った保険等を選択して加入しましょう。

保険等には、個人利用向け(日常生活利用)と事業者向け(業務利用)があります。

業務として自転車を利用する場合は、事業者(個人事業主も含む)が事業者向けの保険に加入する必要があります。

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当社では、自転車事故を多数取り扱っており、後遺障害認定、医学的知見を熟知した実績豊富な弁護士が対応します。

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さらに、適切な治療、認定、賠償金の獲得に向けた正しい見通しによる計画を立て、それを実行してきた豊富な経験があります。

弁護士法人アルテでは、交通事故の後遺障害に苦しむ方を助けるため全力を尽くします。

自転車事故でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

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